順張り or 逆張り?
2択を間違えると期待値で倍以上の損をしています。
「初心者は順張り?」
「引きつけて逆張りした方がトータルの期待値が高い?」
トレードをするうえで大きな2択があります。トレンドフォローか?逆張りか?です。
実はどちらが良いのかは明確な答えがあります。
結論、順張り逆張りどちらが正解かは「トレンドの期間」によって変わる、です。
なぜなら、私が20年以上のデータで実際に検証したところ、トレンドの期間によって順張りと逆張りどちらが有利かが変わることが明らかだからです。
トレードをするたびに絶対に関わってくるテーマだからこそ、確実に正しい選択をして少しでも有利にトレードをしたいですよね?
この記事では順張り、逆張りに適したトレンドの期間を具体的な数値を含めて検証します。
- 根拠のあるトレードしたい方。
- 一時的な手法ではなく長期で使えるトレードをしたい方。
- FXがギャンブルではないと理解できている方。
- すぐにトレードに活かせる実用性の高い情報が欲しい方。
- データに基づいた事実ベースの情報が欲しい方。
順張り・逆張りどちらが有利かは、トレンドの期間で決まる
順張り・逆張りどちらが有利かは、トレンドの期間で決まります。
例えば半日間のトレンドには順張りが正解です。
ここで質問です。
あなたは草タイプのモンスターに、水の攻撃か炎の攻撃どちらをしますか?
草タイプには、効果抜群の炎の攻撃をしますよね?わざわざ草に水をやる人はいません。
これと同じで、草(半日のトレンド)には火炎放射(順張り)を当てるべきです。
半日のトレンドに逆張りする事は、草タイプに効果いまひとつの水でっぽうを撃ってるのと同じです。
これでは絶対に勝てません。
すぐにトレードに活かせる内容なので、記事にぜひ軽く目を通してみてください。
順張り vs 逆張りの検証
検証の内容
順張り:上昇トレンドなら買い。
逆張り:上昇トレンドで売り。
エントリー後、一定時間たったら決済。
下降トレンドであればこの逆のトレードを行います。
決済は15分後、30分後、1時間後、3時間後、6時間後、9時間後、半日後、18時間後、1日後、3日後、1週間後の11パターンでテスト。1ヶ月以上保有での決済はサンプル数が少なくなったため除外しました。
これを、移動平均線の期間ごとに行います。30分、1時間、3時間、6時間、9時間、半日、18時間、1日、3日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、半月の13パターンです。
また、保有期間が24の約数になると定刻でトレードするだけになってしまうので、時間を何分かずらしています。
11通り×13通り143パターンが順張り逆張りの2通りあるので、計286パターンのデータを取ります。
286パターンのサンプルから、得られた順張りと逆張りのデータの差を算出してどちらが優位に働くのかを見ます。
※移動平均線が横這いに近くても強引にトレンドの方向を判断します。理由は、トレンド相場とレンジ相場の区別をつけないためです。「横ばいならトレードしない」等の条件を足すと「トレンドの強さ」の要素が足されてしまうためです。
得られたデータがどの要素によるものなのかが分からなくなるのを防ぎましょう。
検証結果
こちらのグラフは、トレンドに乗った場合と逆張りした場合の差を表しています。単位はpipsです。
つまり、順張りと逆張りのトレード成績どちらが良かったかを1つにまとめたものです。
棒グラフがピンクの側に伸びていれば順張りが有利、棒グラフが水色の側に伸びていれば逆張り有利です。
傾向がはっきり出ているのが分かりますね。
このままではグラフが見にくいので分割してみていきましょう。
30分~6時間のトレンド
見にくいので分割してグラフを90度回転させました。
それぞれの棒グラフは何分保有したかで分かれています。棒グラフの真下の文字はトレンドの期間です。
例えば、左から数えて5本目にある黄色の棒グラフは30分間のトレンドに順張り(逆張り)でエントリーして6時間後に決済したことを意味します。
こちらは30分~6時間のトレンドで順張り・逆張りをれぞれさせた結果です。
明かに棒グラフが水色側に伸びているのが分かりますね。
比較的 短期間のトレンドには逆張りした方が優位性が高いことが分かります。
1日間~3日間保有すると順張り優位に逆転している点も注目ですね。
短期間のトレンドには逆張りが有利
9時間~1日のトレンド
9時間~1日のトレンドについても見ていきましょう。
明らかにピンク色側に棒グラフが伸びているのが分かりますね。
半日間~1日の比較的長期間のトレンドでは順張り優位の傾向が見られます。
9時間のトレンドではどちらかと言えば逆張り優位に見えますが、ピンク側にあったり水色側にあったりで他と比べると方向感がありませんね。
トレンドの転換しやすい時期という見方もできるかもしれません。
半日間~1日の中期間のトレンドには順張りが有利
3日~6ヶ月のトレンド
ラストです。3日~6ヶ月のトレンドについても見ていきましょう。
3日、1ヶ月、3ヶ月のトレンドは順張り優位、6ヶ月のトレンドは逆張り優位、1週間のトレンドは方向感がやや薄いですね。
長期間のトレンドだからといって順張りが有利という事でもなさそうです。
3日・ 1ヶ月・3ヶ月のトレンドでは順張り、1週間・6ヶ月のトレンドは逆張り有利。
考察とまとめ
表にしてみました。
以下の通り、「順張りと逆張りどちらが良いかはトレンドの期間によって変わる」ということが分かりました。
順張り有利 | 逆張り有利 | |
---|---|---|
短期トレンド | 該当なし | 30分~9時間 |
中期トレンド | 半日~3日 | 1週間 |
長期トレンド | 1ヶ月、3ヶ月 | 6ヶ月 |
順張り手法も逆張り手法もどちらの手法が間違いなんてことはなく、どちらの手法も正しいのです。
結論:トレンドの期間によって順張りと逆張りは使い分けよう
今回のおさらいです。
トレンドの期間によって順張りと逆張りどちらが有利かは変わる。
- 30分~9時間の短期トレンドは逆張り有利
- 1週間、6ヶ月の中長期トレンドは逆張り有利
- 半日~3日、1ヶ月、3ヶ月の中長期トレンドは順張り有利
トレンドの期間によって順張りと逆張りどちらが有利かは変わりました。だからこそ状況によって順張りと逆張りは使い分けることが大切です。
いかがでしたか?
ネット上(特に初心者向けのサイト)では「順張り」を勧めていることが多いです。しかしこの検証で何の根拠もないと分かったと思います。
ネット上にある情報が嘘にまみれていることは小学校で習いますが、それが実感できたのではないでしょうか?
FXをギャンブルにしないために、データに基づいた根拠あるトレードを心掛けましょう!