【20年間で検証】移動平均乖離率を833通りの設定で自動売買した結果

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移動平均乖離率は本当に使える?

移動平均乖離率は移動平均線からどれくらい離れているか?をパーセントで表した非常にシンプルなものです。

どちらかというとFXよりも株のトレードでよく聞くテクニカル指標ですが、計算的にはエンベロープとほぼ似たようなテクニカル指標。

移動平均線より現在価格が上側だと〇%、下側に行くと-〇%といった感じに表示されるので感覚的にも分かりやすいです。

今回はこの移動平均乖離率を用いた逆張りを検証していきます。

すぐにトレード活かせる内容なので、ぜひ目を通してみてください。

当サイトはこんな方に向けたサイトです
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目次

移動平均乖離率による逆張りは有効です

移動平均乖離率による逆張り手法が有効であることを示すバックテストデータ

結論から申しますと、移動平均乖離率による逆張りは有効です。

上記画像は、過去20年間ひたすら移動平均乖離率を使って逆張り手法を行い続けるようにプログラムしてテストした場合の資産推移です。

見ての通り右肩上がりの資産曲線です。

客観的にこの画像を見て、移動平均乖離率の逆張りが全くの無意味と言う人は少ないでしょう。

ただし、使う時間足とパラメータによりけりで、全く優位性が無かった移動平均乖離率の設定は多いです。

仮にあなたがどこかで見た設定等を鵜呑みにし、手法に優位性が無いと知らないまま稼げると信じてトレードし続けた場合どうなるでしょうか?

この記事ではそれぞれの時間足で検証し、期待値が高かったパラメータも含めて公開します。

ano森

移動平均乖離率による逆張りには優位性があります。

移動平均乖離率逆張りの検証方法

大まかなテスト内容

移動平均乖離率が-2.0%~-0.05%(0.05%~2.0%)を越えたらロングorショート(買いor売り)

エントリー後、移動平均乖離率が-1.0%~0.0%(0.0%~1.0%)を越えたらしたらクローズ(決済)。

それぞれの時間足、良く使用されるパラメータや任意の値の移動平均乖離率でテストを行い、計833パターンのデータを取ります。

5、10、25、50、100、200の期間の移動平均乖離率でそれぞれ-2.0%~-0.05%(0.05%~2.0%)でエントリー、-1.0%~0.0%(0.0%~1.0%)で決済する組み合わせが119パターン。

これを1分足~日足で行い、計833パターンとなります。

通貨ペアはドル円、期間は2003年6月~2023年11月です。

取引コストは検証用に0.1pips(0.1銭)です。
※優位性がマスキングされてしまうことを防ぐため、スプレッドを低めに設定しています。

手法そのものの力だけを見たいため利確損切りは設定しません。(一応500pipsで設定)

ano森

早速やっていきましょう!

移動平均乖離率逆張りの優位性、検証結果

次項に出てくる棒グラフが検証結果です。

過去20年間のチャートデータをもとに、移動平均乖離率逆張り手法の期待値(pips)を表したグラフです。

縦軸は期待値(pips)です。勝ち負け平均して1トレード毎に何pips期待できるかを表しています。上側に棒グラフが伸びていれば期待値プラスです。

横軸は、移動平均乖離率の期間です。背景の色で区切ってありますが、横軸の数字に近い棒グラフは全て同じ期間の移動平均乖離率での結果です。

最後に棒グラフの色は、エントリーと決済の移動平均乖離率の数値(%)を表しています。

「0.75~0.25」とあれば移動平均乖離率が-0.75%を下回ったら買いエントリーして-0.25%まで戻ったら決済した時の結果を表します。

売りの場合は-0.75%を上回ったら売りエントリー、-0.25%まで戻ったら決済です。

※取引回数が少なくて参考になるかどうかわからない組み合わせも多いです。ただ、論理的な観点から移動平均線から乖離すればするほど異常に価格が離れているとも言えるため、正常なレートに戻っていく動きは高度に効率化された市場では自然な流れと考えられます。なので取引回数が少ない設定の棒グラフも今回は一応端折らず載せます。

1分足における各移動平均乖離率逆張りの期待値

1分足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ

こちらは20年間、1分足の移動平均乖離率を用いて逆張りを行い続けた結果です。

全体的に期待値プラス!

棒グラフが上側に伸びているものが多く大半の設定が期待値プラスです。

1分足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ※拡大版

見にくいため拡大版も載せておきます。

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1分足では有効な局面が多いかもしれません。

1分足で最も期待値が高かった移動平均乖離率の設定の資産推移

1分足における最も期待値が高かった移動平均乖離率を用いた逆張り手法の資産推移
移動平均乖離率逆張り(1分足)パラメーター
期間25期間
移動平均の乖離率(エントリー)0.25%
移動平均の乖離率(決済)0.0%
最も期待値が高かった移動平均乖離率の設定(1分足)

1分足で最も期待値が高かった設定です。

取引回数がある程度多かったものを採用しました。

25期間。乖離率が0.25%でエントリー、0.0%で決済した場合の資産推移です。

右肩上がりです

1分足で、最も期待値が良かったものは25期間、乖離率0.25%でエントリー、0.0%で決済した場合です。
最も悪かったものは10期間、乖離率0.75%でエントリー、0.0%で決済した場合。
※売りは±逆

5分足における各移動平均乖離率逆張りの期待値

5分足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ

こちらは20年間、1分足の移動平均乖離率を用いて逆張りを行い続けた結果です。

1分足に続き全体的に期待値プラス!

当たり前ですが乖離率が高ければ高いほど期待値じたいは高いです。

5分足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ※拡大版

見にくいため拡大版も載せておきます。

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短期足での乖離はトレードチャンスと言えるかもしれません

5分足で最も期待値が高かった移動平均乖離率の設定の資産推移

5分足における最も期待値が高かった移動平均乖離率を用いた逆張り手法の資産推移
移動平均乖離率逆張り(5分足)パラメーター
期間100期間
移動平均の乖離率(エントリー)0.5%
移動平均の乖離率(決済)0.0%
最も期待値が高かった移動平均乖離率の設定(5分足)

5分足で最も期待値が高かった設定です。

取引回数がある程度多かったものを採用しました。

100期間。乖離率が0.5%でエントリー、0.0%で決済した場合の資産推移です。

直近が弱いです。

直近半分弱くらいの期間で資産が実質的にはあまり増えていません。

ただし、横這いはスプレッド分は勝っている事を意味しているといえます。

ano森

ややアップダウンも目立ちます。

5分足で、最も期待値が良かったものは100期間、乖離率0.5%でエントリー、0.0%で決済した場合です。
最も悪かったものは10期間、乖離率0.75%でエントリー、0.0%で決済した場合。
※売りは±逆

15分足における各移動平均乖離率逆張りの期待値

15分足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ

こちらは20年間、15分足の移動平均乖離率を用いて逆張りを行い続けた結果です。

こちらも全体的に期待値プラス!

しかし、1分足、5分足よりも期待値マイナスの組み合わせが多くなってきました。

15分足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ※拡大版

見にくいため拡大版も載せておきます。

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長期間のMAが弱めに見えます

15分足で最も期待値が高かった移動平均乖離率の設定の資産推移

15分足における最も期待値が高かった移動平均乖離率を用いた逆張り手法の資産推移
移動平均乖離率逆張り(15分足)パラメーター
期間50期間
移動平均の乖離率(エントリー)0.5%
移動平均の乖離率(決済)0.25%
最も期待値が高かった移動平均乖離率の設定(15分足)

15分足で最も期待値が高かった設定です。

取引回数がある程度多かったものを採用しました。

50期間。乖離率が0.5%でエントリー、0.25%で決済した場合の資産推移です。

途中まではかなり良いんですが、優位性が弱くなってしまったかもしれません。

ano森

直近でも横ばいです

15分足で、最も期待値が良かったものは50期間、乖離率0.5%でエントリー、0.25%で決済した場合です。
最も悪かったものは5期間、乖離率0.5%でエントリー、0.0%で決済した場合。
※売りは±逆

30分足における各移動平均乖離率逆張りの期待値

30分足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ

こちらは20年間、30分足の移動平均乖離率を用いて逆張りを行い続けた結果です。

長期間でのMAからの乖離でのトレードが弱くなってきました。

しかしかなり遠くまで乖離した場合の期待値プラス傾向は保っていますね。

ただし残念ながら、トレード数が少なくなく期待値がプラスの組み合わせは有りませんでした。

30分足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ※拡大版

見にくいため拡大版も載せておきます。

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優位性が全体的に薄れてきました。

30分足で、最も期待値が良かったものは25期間、乖離率2.0%でエントリー、0.5%で決済した場合です。
最も悪かったものは5期間、乖離率0.75%でエントリー、0.0%で決済した場合。
※売りは±逆

1時間足における各移動平均乖離率逆張りの期待値

1時間足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ

こちらは20年間、1時間足の移動平均乖離率を用いて逆張りを行い続けた結果です。

トレード数が少なくなく期待値がプラスの組み合わせは有りませんでした。

しかし、これまでの足と同様、トレード数は少ないですが極端に乖離した場合には優位性を保っているように見えます。

1時間足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ※拡大版

見にくいため拡大版も載せておきます。

ano森

ちょっと乖離したぐらいでエントリーするのはあまり良い選択でないかも

1時間足で、最も期待値が良かったものは10期間、乖離率2.0%でエントリー、0.0%で決済した場合です。
最も悪かったものは75期間、乖離率2.0%でエントリー、0.5%で決済した場合。
※売りは±逆

4時間足における各移動平均乖離率逆張りの期待値

4時間足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ

こちらは20年間、4時間足の移動平均乖離率を用いて逆張りを行い続けた結果です。

トレード数が少なくなく期待値がプラスの組み合わせは有りませんでした。

これまでの足と同様、トレード数は少ないですが極端に乖離した場合には優位性を保っているように見えます。

しかし、今度は長期間のMAでの乖離の優位性も薄れているように見えます。

4時間足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ※拡大版

見にくいため拡大版も載せておきます。

ano森

使うとしたら短めのMAが良いかも

4時間足で、最も期待値が良かったものは5期間、乖離率2.0%でエントリー、0.75%で決済した場合です。
最も悪かったものは200期間、乖離率2.0%でエントリー、0.5%で決済した場合。
※売りは±逆

日足における各移動平均乖離率逆張りの期待値

日足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ

こちらは20年間、日足の移動平均乖離率を用いて逆張りを行い続けた結果です。

すべての組み合わせでトレード数はすくないです。

しかし、これまでの傾向から考えると一定の信頼度はあるかもしれませんね。

日足における各パラメータ設定で行った移動平均乖離率逆張り手法の期待値を表す棒グラフ※拡大版

見にくいため拡大版も載せておきます。

こちらは参考に、テスト期間を直近まで伸ばしました。2003年6月~2025年9月の22年間の結果です。

5期間。乖離率が1.0%でエントリー、0.75%で決済した場合の資産推移です。

359回しかトレード回数がないので何とも言えませんが。

ano森

トレード回数がもっと多ければ信頼度も増すのですが

日足で、最も期待値が良かったものは5期間、乖離率2.0%でエントリー、0.25%で決済した場合です。
最も悪かったものは50期間、乖離率0.75%でエントリー、0.25%で決済した場合。
※売りは±逆

移動平均乖離率逆張りは全体的に有効

移動平均乖離率逆張りの手法は1分足~日足で有効。

検証の結果、移動平均乖離率逆張りは有効な戦略であることが分かりました。

1分足~日足で有効とありますが、トレード数が少ないため特に長期足では参考程度です。

トレード数が多いものに関しては1分足で特に優位性が高いように感じました。

ano森

移動平均乖離率は1分足でグラフの形も比較してきれいでした。

移動平均乖離率逆張りの設定表

表にもしてみました。

期待値がプラスだったものが「〇」。

最大の期待値だったペアが「赤色」のマス。

空欄のマスが期待値マイナス。

最小の期待値だったものが「青色」のマスです。

トレード数が少なくて参考にならないと思われるものが「ー」のマスでいつもやってますが、今回は逆でトレード数が一定数合ったものを「緑色」のマスにしています。他のマスはトレード数が少なくて参考にならないかもしれません。

ano森

自分の良く使う設定と表とを見比べてみてください。

「1分足」移動平均乖離率逆張りの設定表

1分足510255075100200
0.05~0
0.1~0
0.25~0
0.5~0
0.5~0.25
0.75~0
0.75~0.25
0.75~0.5
1.0~0
1.0~0.25
1.0~0.5
1.0~0.75
2.0~0
2.0~0.25
2.0~0.5
2.0~0.75
2.0~1.0
「1分足」期待値がプラスだった移動平均乖離率逆張りの設定

「5分足」移動平均乖離率逆張りの設定表

5分足510255075100200
0.05~0
0.1~0
0.25~0
0.5~0
0.5~0.25
0.75~0
0.75~0.25
0.75~0.5
1.0~0
1.0~0.25
1.0~0.5
1.0~0.75
2.0~0
2.0~0.25
2.0~0.5
2.0~0.75
2.0~1.0
「5分足」期待値がプラスだった移動平均乖離率逆張りの設定

「15分足」移動平均乖離率逆張りの設定表

15分足510255075100200
0.05~0
0.1~0
0.25~0
0.5~0
0.5~0.25
0.75~0
0.75~0.25
0.75~0.5
1.0~0
1.0~0.25
1.0~0.5
1.0~0.75
2.0~0
2.0~0.25
2.0~0.5
2.0~0.75
2.0~1.0
「15分足」期待値がプラスだった移動平均乖離率逆張りの設定

「30分足」移動平均乖離率逆張りの設定表

30分足510255075100200
0.05~0
0.1~0
0.25~0
0.5~0
0.5~0.25
0.75~0
0.75~0.25
0.75~0.5
1.0~0
1.0~0.25
1.0~0.5
1.0~0.75
2.0~0
2.0~0.25
2.0~0.5
2.0~0.75
2.0~1.0
「30分足」期待値がプラスだった移動平均乖離率逆張りの設定

「1時間足」移動平均乖離率逆張りの設定表

1時間足510255075100200
0.05~0
0.1~0
0.25~0
0.5~0
0.5~0.25
0.75~0
0.75~0.25
0.75~0.5
1.0~0
1.0~0.25
1.0~0.5
1.0~0.75
2.0~0
2.0~0.25
2.0~0.5
2.0~0.75
2.0~1.0
「1時間足」期待値がプラスだった移動平均乖離率逆張りの設定

「4時間足」移動平均乖離率逆張りの設定表

4時間足510255075100200
0.05~0
0.1~0
0.25~0
0.5~0
0.5~0.25
0.75~0
0.75~0.25
0.75~0.5
1.0~0
1.0~0.25
1.0~0.5
1.0~0.75
2.0~0
2.0~0.25
2.0~0.5
2.0~0.75
2.0~1.0
「4時間足」期待値がプラスだった移動平均乖離率逆張りの設定

「日足」移動平均乖離率逆張りの設定表

日足510255075100200
0.05~0
0.1~0
0.25~0
0.5~0
0.5~0.25
0.75~0
0.75~0.25
0.75~0.5
1.0~0
1.0~0.25
1.0~0.5
1.0~0.75
2.0~0
2.0~0.25
2.0~0.5
2.0~0.75
2.0~1.0
「日足」期待値がプラスだった移動平均乖離率逆張りの設定

まとめ:移動平均乖離率逆張りは有効な手法です。

移動平均乖離率による逆張り手法が有効であることを示すバックテストデータ

今回のおさらいです。

移動平均乖離率逆張りは有効な戦略。

・1分足~日足等、全体的に有効。

・長期足では参考程度。

いかがでしたか?

移動平均乖離率逆張りを検証してみました。

結果、手法の優位性が確認できました。

ano森

期待値が大きい組み合わせでエントリーを狙ったり、逆に期待値マイナスの組み合わせが起きていないか確認してみるとトレードの質向上につながると思います。

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