【20年間で検証】移動平均線クロスは有効?好成績パラメータも公開

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【20年間で検証】移動平均線クロスは有効?好成績パラメータも公開
ano森

移動平均線クロスは本当に使える?

ゴールデンクロス(GC)、デッドクロス(DC)と言われる移動平均線クロスの手法は最も知名度が高い手法と言っても過言ではありません。

移動平均線クロスの手法は文字通り2本の移動平均線が交差したら売買するシンプル手法です。

しかしこの手法、本当に使えるのかと疑問に思った事はありませんか?

そこで今回は、移動平均線クロスの手法をプログラミングを用いて20年以上の期間で検証しました。

ものによっては、期待値がマイナス数百pipsの絶対に手を出したくない組み合わせも存在しました。

すぐにトレード活かせる内容なので、ぜひ目を通してみてください。

当サイトはこんな方に向けたサイトです
  • 根拠のあるトレードしたい方。
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目次

移動平均線クロスは有効です

移動平均線クロスは有効であることを示すバックテストデータ

結論から申しますと、移動平均線クロスは有効です。

上記画像は、過去20年間ひたすら移動平均線クロス手法を行い続けるようにプログラムしてテストした場合の資産推移です。

見ての通り右肩上がりの曲線です。

客観的にこの画像を見て、移動平均線クロスが全くの無意味と言う人は少ないでしょう。

ただし、使う時間足とパラメータによりけりで、全く優位性が無かった移動平均線のクロスのペアは多いです。

仮にあなたがどこかで見た情報を鵜呑みにし、手法に優位性が無いと知らないまま稼げると信じてトレードし続けた場合どうなるでしょうか?

この記事ではそれぞれの時間足で検証し、期待値が高かった移動平均線のパラメータも含めて公開します。

ano森

移動平均線クロス手法には優位性があります。

移動平均線クロス手法の検証方法

大まかなテスト内容

移動平均線がクロスしたらロングorショート(買いor売りエントリー)

エントリー後、再びクロスしたらクローズ(決済)。

それぞれの時間足、良く使用されるパラメータの単純移動平均線でテストを行い、計468パターンのデータを取ります。

例えば、3、5、10、~250の期間の移動平均をそれぞれ組み合わせると計78パターン。

これを5分足~日足で行い、計468パターンとなります。

通貨ペアはドル円、期間は2003年6月~2023年11月です。

取引コストは検証用に0.1pips(0.1銭)です。

手法そのものの力だけを見たいため利確損切りは設定しません(一応500pipsで設定)

ano森

早速やっていきましょう!

移動平均線クロス手法の優位性、検証結果

次項に出てくる棒グラフが検証結果です。

過去20年間のチャートデータをもとに、移動平均線クロス手法の期待値(pips)を表したグラフです。

縦軸は期待値(pips)です。勝ち負け平均して1トレード毎に何pips期待できるかを表しています。上側に棒グラフが伸びていれば期待値プラスです。

期間の異なった移動平均線の組み合わせですが、それぞれ「A」、「B」と名付けました。

横軸は、「A」移動平均線の期間です。横軸の数字に近い棒グラフの「A」移動平均線は全て同じ期間の棒グラフです。

最後にカラフルな棒グラフの色は、「B」移動平均線の期間です。

※見やすくするために組み合わせがかぶっていても表示しています。

5分足における各移動平均線クロスの期待値

5分足における各移動平均線クロスの期待値を表したグラフ

こちらは5分足の移動平均線クロスの結果です。

はっきりと傾向が現れました。

200以上の期間の移動平均線とのクロスはほぼ期待値がプラスです。

逆に、100期間のパラメータの移動平均線同士のクロスは全て期待値マイナスでした!

5分足における最も期待値が高かった移動平均線クロスの資産推移

最も期待値が高かった、52と250期間の移動平均線クロスの資産推移です。

利確も損切りも設定しない無調整の結果です。

優位性が無い場合、ほぼまっすぐの右肩下がりの曲線かどっちつかずになります。

ano森

このままではトレードに使えませんが他のテクニカルと合わせたりすれば使えそうですね。

5分足で、最も期待値が良かったものは52と250期間の移動平均線。最も悪かったものは3と75期間の移動平均線。

15分足における各移動平均線クロスの期待値

15分足における各移動平均線クロスの期待値を表したグラフ

こちらは15分足の移動平均線クロスの結果です。

75~100期間の移動平均線とのクロス中心に、期待値がプラス傾向が見えます。

3~5期間の短期間の移動平均線とは75~200期間の長期間の移動平均線とのクロスにも期待値プラス傾向が見えます。

ひどい組み合わせは期待値がマイナス3pips弱ありますね。短期トレードであれば致命的です。

15分足における最も期待値が高かった移動平均線クロスの資産推移

最も期待値が高かった、52と100期間の移動平均線クロスの資産推移です。

ano森

5分足同様に可能性を感じます。

15分足で、最も期待値が良かったものは52と100期間の移動平均線。最も悪かったものは200と250期間の移動平均線。

30分足における各移動平均線クロスの期待値

30分足における各移動平均線クロスの期待値を表したグラフ

こちらは30分足の移動平均線クロスの結果です。

全体的に15分足の成績と似ていますね。

50~75期間の移動平均線とのクロスを中心に期待値がプラス傾向が見えます。

3~5期間の短期間の移動平均線とは50~200期間の長期間の移動平均線とのクロスにも期待値プラス傾向が見えます。

30分足における最も期待値が高かった移動平均線クロスの資産推移

最も期待値が高かった、26と50期間の移動平均線クロスの資産推移です。

ano森

だいたい似たようなカーブですね。

30分足で、最も期待値が良かったものは26と50期間の移動平均線。最も悪かったものは250と100期間の移動平均線。

1時間足における各移動平均線クロスの期待値

1時間足における各移動平均線クロスの期待値を表したグラフ

こちらは1時間足の移動平均線クロスの結果です。

期間が比較的短い移動平均線とのクロスに期待値が高い傾向が見えます。

3~13期間の移動平均線と20~26の期間の移動平均線とのクロスを中心に期待値がプラス傾向が見えます。

50以上の期間の移動平均線のクロスは期待値がマイナス傾向です。

1時間足における最も期待値が高かった移動平均線クロスの資産推移

最も期待値が高かった、10と26期間の移動平均線クロスの資産推移です。

ano森

こちらも似ています。時間足が変わろうと、得意不得意の時期は丸被りのようですね。

1時間足で、最も期待値が良かったものは10と26期間の移動平均線。最も悪かったものは52と200期間の移動平均線。

4時間足における各移動平均線クロスの期待値

4時間足における各移動平均線クロスの期待値を表したグラフ

※一番良かった組み合わせはトレード回数が少ないためあまり参考にならないかもしれません。

ほとんどの組み合わせで期待値マイナスです(笑)

ほぼ壊滅的です。

一番良かった組み合わせを除けば、短期同士のペアはよさそうです。

外れ値かもしれませんが、ひどいものは期待値マイナス40pipsです。仮に1ロット(1万通貨)で月5回トレードすると年間24万円の損失、5ロットだと120万円の損失です。やってられません。

4時間足における最も期待値が高かった移動平均線クロスの資産推移

最も期待値が高かった、13と100期間の移動平均線クロスの資産推移です。

この13、100移動平均線クロスはトレード回数が少なくまぐれの可能性があるかなと考えたので、傾向を感じた短期間同士の移動平均線クロスの資産推移も載せておきます。

4時間足において比較的成績の良かった移動平均線クロスの資産推移(3,5)

上画像は3と5期間の移動平均線クロスです。

4時間足において比較的成績の良かった移動平均線クロスの資産推移(3,10)

3と10期間の移動平均線クロスです。

ano森

資産推移は似ています。同様にブラッシュアップが必要ですが使えそうです。

4時間足で、(最も期待値が良かったものは13と100期間の移動平均線。)最も悪かったものは100と250期間の移動平均線。

日足における各移動平均線クロスの期待値

日足における各移動平均線クロスの期待値を表したグラフ

壊滅的ですね(笑)

期待値がプラスになった組み合わせは、52期間と75期間の移動平均線のペア1つのみです。しかしトレード回数が少ないためあまり参考にならないかもしれません。

長期足の移動平均線クロスにはあまり期待しないほうが良いかもしれません。

ひどい物は期待値が550pips程度マイナスですね(笑)

外れ値かもしれませんが、マイナス550pipsは月に一般的な単位1ロット(1万通貨)で月にたった2回トレードしただけで年に132万円弱の損失を叩き出す数字です。月3回なら200万弱、月5回なら330万円の損失となります。やってられませんね(笑)

日足における最も期待値が高かった移動平均線クロスの資産推移

最も期待値が高かった、52と75期間の移動平均線クロスの資産推移です。

トレード回数が少ない上にガタガタです。

ano森

トレードには向きませんね。

最も期待値が良かったものは52と75期間の移動平均線。最も悪かったものは13と200期間の移動平均線。

移動平均線クロス検証の考察

移動平均線クロスの手法は有効、ただし組み合わせ次第。

 検証の結果、移動平均線クロスの手法は有効な戦略であることが分かりました。

ただし、時間足やパラメータによりけりであることも分かりました。

特に長期足ではあまり優位性は見られませんでした。

ano森

長期足には逆らうなとはよく聞きますが、長期足であれば問答無用で優先されるというわけではないですね。

損切りと利確を設定してみた

ドル円30分足、5,50期間の移動平均線クロスの資産推移

オマケです。

期待値がプラスだった移動平均線の組み合わせのうちの1つに利確と損切りを設定してみました。

今回設定してみたのは、30分足、5期間と50期間の移動平均線クロス

利益確定が85pips、損切りが120pipsです。

トレーリングストップ等は入れず利確損切りのみの設定。

期待値は1.42pips、勝率が30%程度。

トレード回数(試行回数)が8500回弱。

平均負けトレードが18.1pips程度、平均勝ちトレードが45.2pips程度の損小利大。

リスクリワードが約1対2.5です。

かなりシンプルな手法ですが、右肩上がりの資産推移となりました。

検証用にスプレッド条件を緩めに設定しているためこのままでは少し使いづらいですが、他のテクニカル分析やファンダメンタルズ分析等と組み合わせることで十分力を発揮できそうです。

もちろん所詮過去の値動きに過ぎないですが、「今までずっと通用してきた手法」と「誰かが稼げると言っているだけで短期間だったりと裏付けが乏しい手法」どちらを使いたいかと言われれば前者だと思います。

ano森

エントリーする際の根拠の1つとして使ってみると良いかもしれません。

移動平均線クロスのペア表

表にもしてみました。

期待値がプラスだったものが「〇」。

最大の期待値だったペアが「〇の赤色」のマス。

空欄のマスが期待値マイナス。

最小の期待値だったものが「×の青色」のマスです。

ano森

自分の良く使う移動平均線と表とを見比べてみてください。

「5分足」移動平均線クロスのペア表

5分足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200
250
「5分足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア
5分足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200
250
「5分足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア

「15分足」移動平均線クロスのペア表

15分足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「15分足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア
15分足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「15分足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア

「30分足」移動平均線クロスのペア表

30分足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「30分足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア
30分足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「30分足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア

「1時間足」移動平均線クロスのペア表

1時間足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「1時間足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア
1時間足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「1時間足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア

「4時間足」移動平均線クロスのペア表

4時間足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「4時間足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア
4時間足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「4時間足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア

「日足」移動平均線クロスのペア表

日足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「日足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア
日足35101320212526505275100200
3
5
10
13
20
21
25
26
50
52
75
100
200 
250
「日足」期待値がプラスだった移動平均線クロスのペア

まとめ:移動平均線クロスは有効な手法です。

今回のおさらいです。

移動平均線クロスの手法は有効、ただし組み合わせ次第。

・使う時間足やパラメータによって優位性はまちまち

・長期足の移動平均線クロスはあまり期待できない

いかがでしたか?

良く知られる手法である移動平均線クロスを検証してみました。

結果、手法の優位性が確認できました。

広く知られている手法なだけありますね。

ano森

期待値が大きい組み合わせでエントリーを狙ったり、逆に期待値マイナスの組み合わせのクロスが起きていないか確認してみるとトレードの質向上につながると思います。

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