いつ買うか?エントリー時点で既に結果が決まっています。
「FXの時間帯別の特徴は?」
「時間によって偏りがある?」
あなたは何時ごろトレードしていますか?
実はいつ売買するかによって、トレードの期待値が変わります。
トレードする前から、既に結果が決まってしまうと言っても過言ではありません。
そこで今回は、何時にドル円をロング(買いでエントリー)すれば期待値が高いのか調査しました。
結論から申しますと、15時に買った時の期待値が最も高いです。
なぜなら、プログラミングを用いて20年以上のデータで実際に検証したところ、15時に買って19時間後に決済したトレードの期待pipsが最も高いことが明らかだからです。
時間を気にするだけでお金が増えるとも考えられます。
トレードする時間を決めるだけなら誰でもできますよね?
すぐにトレード活かせる内容です。ぜひ目を通してみてください。
- 根拠のあるトレードしたい方。
- 一時的な手法ではなく長期で使えるトレードをしたい方。
- FXがギャンブルではないと理解できている方。
- すぐにトレードに活かせる実用性の高い情報が欲しい方。
- データに基づいた事実ベースの情報が欲しい方。
ドル円のベストな買いタイミングは15時です。
ドル円のロング(買いでエントリー)は、15時に行うのがベストです。
15時にロングを行い19時間後に決済した時の成績が最も良いです。
上記の画像は、実際に「15時にロングを行い19時間後に決済」のトレードをさせた場合の20年間のテストです。
御覧の通り、右肩上がりの資産曲線です。
他には何のロジックも埋め込んではいません。時間だけです。
時間を意識する事がどれだけ大切か分かりましたね?
逆に、10時にロングした場合が最も成績が悪く、15時のベスト成績と比べて期待pipsに4.099 pipsの差がありました。
米ドル/円の場合、1ロット(1万通貨業者)での取引における1pipsの変動損益は130円前後です(為替レートによります)
よって、1トレードあたり4 pipsの損益は、520円です。
仮にこの時間帯による偏りを知らずさらに最悪に近いトレードをし続けた場合、トレード毎に約533円の損をしているとも言えますね。
1日1トレードする人の場合で計算します。
1日1トレードの場合、月に「約1万657円」の損、年間だと「約12.8万円」損をしている計算です。
FXで生活する場合、5~10ロット程度は当たり前に撃つと思いますのでこの損失を5倍、10倍で計算してもらっても構いません。
これでは絶対に勝てません。
逆に知っていれば年間12.8万円の利益に変わるとも考えられます。
12.8万円あったら旅行くらい余裕です。
ドル円のベストな買いタイミングを検証
検証の内容
0時~23時でそれぞれロング(買いエントリー)
エントリー後、一定時間たったらクローズ(決済)。
0~23時でそれぞれ1~24時間後の決済でテストを行い、計576パターンのデータを取ります。
例えば、ドル円を3時にロングし、1時間後、2時間後、~24時間後にクローズする24パターンのデータを取ります。
これを24時間分やります。
通貨ペアはドル円、期間は2003年6月~2023年11月です。
取引コストは検証用のため0.1pipsです。
トレード回数は230万回程度です。
検証結果
こちらのグラフは、過去20年間のデータをもとに、0時~24時に各々ドル円をロングし、1~24時間後に決済した場合の期待pips(縦)を表しています。
くっついている24本の棒グラフは、全て同じ時間にロングしたものです。ロングした時間はグラフ中心の横軸のラベルの通りです。
棒グラフが上(ピンク)側に伸びているものほど成績が良いです。
13時~19時にロングした場合、ほぼ全ての決済時間で期待値プラスです。
逆に8時~10時にロングした場合の期待値はマイナスになる傾向が見られます。
時間帯によって明確に偏りがあることが分かります。
はっきりと傾向が見えますね。
しかし、このままではグラフが見にくいので保有期間ごとに分割してみていきましょう。
ドル円を0時~7時にロングした場合のグラフ
ドル円を0時~7時にロングした場合のグラフです。
2時を中心に棒グラフが下(青)側に伸びており、成績がやや悪いように見えますね。微妙ですが5時にも少し期待値が落ちています。
また、エントリーする時間が遅くなるにつれて、保有時間が長い棒グラフが上(ピンク)側に反転していってます。
ぱっと見はどっちつかずに見えますが、保有時間が長いほど期待値がプラス転換してますね。
2時を中心にロングの期待値が悪い。時間が遅くなるにつれて保有時間が長いポジションがロング有利になる。
ドル円を8時~15時にロングした場合のグラフ
ドル円を8時~15時にロングした場合のグラフです。
8時~10時の棒グラフがほとんど下(青)側に伸び期待値が低いです。この時間帯にドル円をロングすると火傷しそうですね。
その後、11時、12時と棒グラフが上(ピンク)側に伸びている本数が増えていき、うって変わって13時~15時のロングはほぼ上側に伸びており、13~15時のドル円ロングは優位性が高いと言えます。
また、10時~12時の間に相場の転換が起こっているとも言えますね。
8時~10時のロングの期待値が悪い。13~15時のロングの期待値が良い。10時~12時の間に相場の転換が起きやすい。
ドル円を16時~23時にロングした場合のグラフ
ドル円を16時~23時にロングした場合のグラフです。
13~15時の勢いをそのままに16~19時までほぼ棒グラフが上(ピンク)側に伸びており、ドル円ロングの期待値が高いです。
ただ、徐々に棒グラフの背が低くなってきており、20~22時では棒グラフが下(青)側にも伸びてきておりどっちつかずの印象。そして23時でのエントリーでは再びすべての棒グラフが上(ピンク)側に来ています。
10時~12時の相場転換ほどきれいではありませんが、19~21時の間に相場が転換、再び21~23時の間にも相場の転換が起きやすいと言えます。
米国の経済指標が集中しやすい時間帯というのが影響していると思われます。
また、23時の結果を考慮すると、23時~2時にも相場の転換が起きているようにも見えます。
16~19時のロングの期待値が良い。19~21時、21~23時、23時~2時の間に相場の転換が起きやすい。
考察とまとめ
表にしてみました。
ロング優勢 | やや優勢 | どちらとはいえない | やや不利 | 不利 | |
---|---|---|---|---|---|
0時 | |||||
1時 | |||||
2時 | |||||
3時 | |||||
4時 | |||||
5時 | |||||
6時 | |||||
7時 | |||||
8時 | |||||
9時 | |||||
10時 | |||||
11時 | |||||
12時 | |||||
13時 | |||||
14時 | |||||
15時 | |||||
16時 | |||||
17時 | |||||
18時 | |||||
19時 | |||||
20時 | |||||
21時 | |||||
22時 | |||||
23時 |
ドル円のロング(買いのエントリー)は13時~19時、23時が適している。
検証の結果、1日の中で明確に偏りが見られ、エントリー時点で期待値に違いが出ることが分かりました。
何時にエントリーするかを気にしてみてください。トレードの質が変わってきます。
結論:ドル円のロング(買いのエントリー)は13時~19時、23時が適している。
今回のおさらいです。
いつエントリーするかによって期待値が異なる。
- 13時~19時、23時はロング(買い)の期待値が高い。
- 9時~12時くらいに相場が大きく転換しやすい。
- 19~21時、21~23時、23時~2時くらいに相場が転換しやすい。
いかがでしたか?
エントリー時間を気にするだけで、そのトレードが含んでいる期待値が大きく変わることが分かりました。
また、時間だけを意識するだけのトレードでも右肩上がりのトレードになっていたことも理解できたと思います。
今日からはトレードする時間を意識して、質を1段上げましょう!
期待値の掛け合わせでトレードの質がだんだんと高くなります。